うぐぅ、意地悪。(
あれも雪積もってたなあ、と思い返してしまうちょっと前のアニメ・ゲームあたりの挨拶)
都心でも日陰になる場所だと、まだ雪が凍りついたまま残っているのを見かけますね。
というわけで、首都圏の気候どころかネタまで寒い昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか
(おい)。
米上院と中東を除くとあまりにネタがないので、数年ぶりに対談か何か振ってみようと思ったものの、差し出されたのはコレ。
ワインカタログを見ていたら、一九八五年物がすでに「ヴィンテージ」というので、年月の速さに改めて気づかされた。考えてみれば、一九八六年生まれが新成人となるわけだ▼
兜町方面、六本木方面は相変わらず騒がしいが、騒音では済まされないのがセンター試験だ。大学入試センター試験にはじめて導入されたリスニング試験で、機器のトラブルで再受験者が続発した。いくらゲーム世代と呼ばれていても、人生をかける大勝負に、機械の不具合ではあんまりだ、と受験生が嘆くのも無理はない▼
今年の受験生たちが生まれた一九八八年は、ゴルバチョフ・ソ連書記長(のち大統領)の改革路線が、東欧に広がっていく時期にあたる。いまも騒がしい中東では、この年、長年にわたったイラン・イラク戦争が停戦。イランのホメイニ師は翌年死去、サダム・フセインのイラクは、一九九〇年にクウェートへ侵攻、湾岸危機・湾岸戦争へとつながってゆく▼
若者の言動を指して、右だ左だと呼ぶのはたやすい。だが、そのときに、ごく身近な歴史感覚を見逃していないだろうか。「拝金主義からモノ作り復権だ!」とホリエモンを巡る議論は過熱一方だが、すでに彼の世代から下は、「ソ連」さえロクに知らずに育ってきたことを忘れてはいまいか。身近な社会の姿にしても、年表は「バブルとその崩壊」と簡潔に記すが、バブル崩壊後だけを見て育った世代を理解するときに、その目線の所在を見失う危険を感じずにはいられない▼
渦中のホリエモンは三十三歳というから、バブル経済の最後の部分と崩壊に立ち会った世代に属する。ソビエト連邦崩壊が一九九一年、左翼が反発の受け皿にさえなれなくなった時期とも重なる。経済社会の構造に立ち向かうものがないなら、中からぶっ壊せ、ということだったのか▼
しかし、市場経済の土台にはルールがあり、ルール違反は即退場となるのが世界の常識である。その程度のことを、学校でも家庭でも社会でも、まったく教わらなかったとすれば、この国の病根は深刻だ。「同情票」も少なくないというが、ルールなき市場経済の「観客」で済まされる問題だろうか▼
BSE問題で開き直る米側の姿勢に、かつてのコメ交渉を思い出す。まったく進歩がないようにさえ見えるが、「改革の成果!」とは、所詮同じ歴史の繰り返しを面白おかしく見せる芸にすぎないのかと疑いたくもなる▼
ダイムラーも人員削減と、寒々しいニュースが続く。首都圏もまだまだ春は遠い。井村屋製菓(2209)に注目。(K)
……
こんな、どっかのコラムもどきの原稿もらっても、扱いに困るんですけど(苦笑)。
まあ、文章のトレーニングとして、「○×風に書いてみる」というのも一つの手ではあります。あまり真似ようとしすぎると、文体は思考回路でもありますから、文字通り「型にはまって」しまう危険性もありますから、程度問題ですが……。
いきなり「『赤旗』風に“ですます体”で批判を書け」って言われても困りますよ(笑)。「憲法の精神今こそ守れ」とか「国民の視点で見直しを」とか、キーワード入れとくとそれっぽくなる気もしますが、昔の「火サス」予告文ジェネレータじゃあるまいし、そんな文章生成プログラムみたいなの困ります(こらこら)
で、ホリエモン氏が33歳ですか。一部への影響度では甲乙つけがたい
(?)堀江由衣ちゃんについては、そろそろ年齢については触れないのが礼儀かしら(おい)。
そんな家庭事情はともかくとして
(こらこら)、ホリエモン騒動とかライブドア・ショックとか、皆さん本当にお祭り好きというか……「一億総2ちゃんねらー化」してるのか、その逆か、にわかには分かりませんけれど。
ついこの間まで
「偉大なる首領様」よろしく絶賛調で持ち上げていたメディアが、急に手のひらを返したように叩きまくる姿を見ていると、かつて「誰々批判」をした後の東側メディアとあんまり違わないような気もします。
一読どころか一瞥する気も起きない報道が多く、賛否以前に論評に値するレベルの記事さえあまり目にしませんが、さすが専門紙にはいくつかまともなのがありました。
企業経営者の社会的責任 【1月27日付日本証券新聞「佐藤利光の新FX外為取引ワールド」】
筆者が最も驚いたのは、同社の時価総額を拡大するために、新規株式を発行「企業買収」「株式分割」「株式交換」「投資事業組合」を巧妙に使い発行した株式を売却、巨額の資金を同社に還元した仕組みを考案し、実行したことである。
特に、投資事業組合を隠れみのに使った彼らの仕組みは、高度な証券業務知識を有している専門家でないと考え付かない発想。しかし、専門家であれば、法律違反の可能性があるこの仕組みを実行に移すことはないはず。
「どんな手段を使おうと金を稼いだ者が勝ち」と考え、いとも簡単に実行に移したことは考えられないこと。正しい情報公開を求められる株式上場企業の経営者が考え、実行に移すことではない。このような経営者は上場企業の経営者としてふさわしくない。
(中略)
株式市場は企業が直接資金を調達する重要な場。そして、投資家が最も重要な市場参加者である。企業経営者は今回のように不正な行為で市場にインパクトを与え、投資家に予期しない損失を与える行為を決してしてはならないことは言うまでもない。
自由追うなら規制必要【1月25日付 日経金融新聞】
ライブドアグループの証券取引法違反事件は法のすき間を突く経営手法の問題にとどまらず、日本の株式市場の様々な問題点を浮き彫りにした。市場が抱える問題を解決し公正な取引を確保するため今後どんな仕組みを作る必要があるのか。早稲田大学法学部の上村達男教授に聞いた。
――ライブドア問題がこれほど大きくなった原因をどう見るか。
「金融庁も証券取引等監視委員会も市場に関する規制のやり方を誤ると大変な問題につながるという認識が薄かったのではないか。日本の証券市場の自由化が急速に進み、例えば大幅な株式分割など従来できなかったことができるようになった。ただそれらの行為の一つ一つに明確に『NO』と言わなかった結果、時間外取引や分割など規定に引っかからなければやってよいということになってしまっていた」
(中略)
――今後の取り組みでは何が大切か。
「何でも法律に規定してあることだけが違法だという発想では市場ルールの透明性は保てない。重要なのは運用面だ。米国は制裁手段なども様々だ。監視機関だけが必要なのではない。事前に本来あるべき装置、ルールがあれば不要な介入は防げる」
――急に市場を規制することには反対論もある。
「市場の自由を追求しないならそれでもいい。欧州ではそういう方向だ。自己株取得も原則禁止で、最低資本金の制度も守っている。だから規制も緩やかでいい。日本は最近まで欧州型だったのが米国型に転換した。とすれば、これだけの自由を制御するなら今までと同じ規制ではだめだ。米国がかろうじて市場を制御しているような強い規制を導入する必要がある。それが嫌なら再び自由を手放すことになるだろう」
一般報道の流れを見ていると、
エンタメ番組の「アンタなんか地獄落ち!」と、レベル的にはさほど違いのないバッシングばかり目に付きます。
一般にはあまり読まれていない専門紙が、冷静に問題のポイントを指摘しているのは、専門なんだから当然といえば当然ですけれど、一般向けメディアがその差を埋めないまま、売らんかな式の扇情トークで済ませているのはどうかと思います。
これでは、日刊紙に代表される「総合メディア」の薄っぺらい記事、薄利多売の大量生産記事の必要価値が疑わしくなってきます。
具体的に言えば、「朝日」「読売」などの全国紙を購読するよりも、「日刊工業」「日経金融」などの専門紙だけ読んでればいいか、とさえ思えてきます。
……とはいうものの、いつも言っていることですが、会話のための“共通の話題”としては、専門紙だけでは困ることはありますね。「今朝の毎日新聞で読んだんですけど……」というトークの振りはあっても、「昨日のロイターで読んだんですけど……」とは話しにくい。「昨日の『ニュース10』見ました?」は会話として成立しても、「昨日の『ナイトライン』見ました?」ではなんだか気取ってるように見えてしまって、世間話の発端には使いにくいでしょう。……経験者は語る(苦笑)。
それはさておき、日経金融新聞の記事、「一つ一つに明確に『NO』と言わなかった結果」などの指摘は、こと「ライブドア・ショック」だけに留まらない、もっと広がりのある問題提起です。
とくに、最後の「それが嫌なら再び自由を手放すことになるだろう」は、
規制緩和イコール絶対善の単細胞思考に対する厳しい指摘になっています。
「ホリエモンが悪い」の個別論で済ませる、あるいはさらにひっくり返って陰謀論だとか酔っ払っていられるのは、幸せな、おめでたい人たちです。
本当に一握りの“悪人”による単独犯行で済ませてよいのか、システムの問題、さらには社会的合意形成や教育の問題、そういった根本に踏み込まないと、一時的な揺り戻し、
はっきり言えば「反ヒルズ族」式のヤッカミで叩いて、あっという間に忘れてしまう、いつものパターンの繰り返しになるでしょう。
誤解のないように言っておきますが、「スケーブゴートにされた」式の論調にはまったく賛成できません。報道されているルール違反が事実なら
(と付け足すのは推定無罪の原則があるからです)、まったく同情の余地はありませんし、厳正に処罰されて当然です。むしろ、日本の法制度の「処罰」は最初から軽すぎる、マーサ・スチュワート事件に見られるように、莫大な罰金と実刑を用意しておくべきだと思うぐらいです。
法規制は最低限のルールですから、違反すれば処罰されて当然です。目立ったからだ、などという言い訳は通用しません。他にもやっている人がいるのに、などというのは交通違反でよくある「運が悪かった」式でしょうが、仮にそうだとすれば他のケースを摘発しないことを批判すべきで、摘発されたことへの反論としては成り立ちません。
問題は、ルールに対する合意がそもそもできていない点です。ルールの中身以前に、ルールの位置づけ、ルールとは何かということさえバラバラでは、ゲームが成立しません。ジャンケンで「後出し」の判定に異議があるならまだしも、どういう指の形が勝ちなのか、それぞれが好き勝手にやっていたら話になりません。
それなのに、何となく勝ち負けが判定されるような気がしているのは、実はジャンケンをやっている当事者ではなくて、周囲の観客が「今のはAの勝ちだな」と気分で決めているからに過ぎません。
ライブドア・ショックの後、東証が売買を切り上げてしまう異常事態が起きました。あんなのは市場参加者に対する背信行為で、一企業・一個人の犯罪と違って国際的信用を失う重大事態のはずですが、個人バッシングのほうが
観客受けしているようです。ここには、国際性もなければ、市場原理に対する真剣な眼差しもありません。
昭和十六年十二月八日午前四時ごろ、当時私は企画院第一部第一課長であったが、時の蔵相賀屋興宣さんの電話によって、大蔵大臣官邸に出頭した。賀屋さんは沈痛そのものの顔付で、「全力をつくしてみたが残念ながら、戦争を阻止できなかった。(中略) そこで心配なのは、今朝の株式相場だ。国民は内心開戦に反対で、戦争の前途に危惧を持っているのであろうから、ひょっとすると今朝の株式相場は低落するかもしれない。それでは開戦の初期から国民の士気にも関係すると思うから、なんとか今朝の寄り付き相場は前日の引け相場よりも少しでも高くしておきたい。ついては、君に全権をまかせるから、今朝早く取引所にいって、しかるべく善処してほしい」と命ぜられた。
(『機関銃下の首相官邸』
)
この60年以上前のエピソードから読み取れるポイントは二つ挙げられます。ひとつは、「士気」の問題という理由から、いきなり政府が市場に介入していることですが、今回注目したいのは、現在ほど「株式相場」が多くの人に注目され身近になっている時代ではないのに、「国民の士気に関係する」と重大視している点です。
そして、国家総動員法などで、あらゆる権限を政府が握って好き放題できたはずなのに、しかも非常時!と叫ばれていた中でも最大の国運を賭けた非常時、太平洋戦争開戦の日
(日本時間月曜日)に、まぎれもなく証券市場は開かれていたのです。
敗戦直前の一九四五年(昭和二十年)八月十日から日本証券取引所は立ち会いを停止していた。終戦となるや、津島壽一大蔵大臣は「十月一日を期し全国の証券取引所を再開する」と九月二十六日に発表した。そのあと連合国軍司令部から九月二十五日付の「覚書」が出て、再開は延期された。
財産処分で生活していた人々は、やむなくヤミで株を売買した。財産税創設の方針があって株を売却する人が増え、一方でインフレ進行で買う人も増加した。店頭取引が「集団売買」に発展した。(中略)
「集団売買」が取引所機能を代行した。絶対権力を持つ司令部がこれを黙認したのは、株式の換金性という自然の性質を消すわけにはゆかないのと、一九四六年(昭和二十一年)からの財閥解体を始め、財閥の持ち分をピープルス・キャピタリズム(証券民主化)と称して、個人向けに売らなければならないなどの事情があったためだろう。
(『歴史が教える相場の道理』
)
全国が焦土となり、産業はポツダム宣言の予告どおり「完全なる壊滅」状態になっていながら、それでも証券市場は曲がりなりにもギリギリまで開いていたわけです。そして、すべての価値観がひっくり返ったのに、それでも株式の換金性はヤミとはいえ動いていたのです。
それに比べて、たかが一企業の不祥事で、売買全面停止とは情けない話です。システム能力だとかの言い訳はいりません。
それだけの能力を用意できないなら、そんないつ取引が止まるか分からないマーケットなど存在価値がありません。この件で、閣僚が「存在価値が疑われる」などと発言したとも報道されていますが、疑う姿勢だけならサルにでもできると言いたくなります。
統制経済ならまだしも、国際化の進む現代で、しかも自由化を進めていると言っておきながら、「もしかしたら止まるかもしれません」などというマーケットは自由競争によって淘汰される、という当然のことがなぜ分からないのでしょうか。
日経平均先物にしても、何も東京の、能力が疑わしい市場で無理に取引しなくても、シカゴ市場で取引すればいい、というのが国際化の現状です。
不正行為に手を染めた企業がマーケットから退場を求められるのも当然なら、能力のない取引市場が敬遠されて、取引が他所に移るのも当然です。ごくごく当たり前のことを、当たり前にやっていけばすむだけの話が、なぜここまでメチャクチャに乱れるのか、精神性や教育レベルの問題まで真剣に考える必要があるでしょう。
と、言ってる側から、ルールなんかどうだっていい、と言わんばかりの事件が。
東横イン社長、駐車場「とっちゃえ」 報告受け承諾【朝日 / goo】
2006年 1月27日 (金) 15:11
「ほかにも2、3改造した」。ビジネスホテルチェーン大手「東横イン」の偽装工事問題で、同社の西田憲正社長は27日陳謝し、別のホテルでも無届け改造をしたことを明かした。横浜市は、朝から緊急の対策会議を開くなど対応に追われた。
「条例違反をしました。どうもすみません」。父親から受け継いだ電気工事会社を、ビジネスホテルの全国チェーンに成長させた西田社長は、会見の冒頭であっさりと非を認めた。主なやりとりは次の通り。
――なぜ駐車場や身障者用部屋を撤去したのか
「正面が駐車場だとホテルとしての見てくれが悪い。報告を受けて僕も、まあいいだろう、とっちゃえと考えた。やったことは仕方がない」
「身障者用客室を造っても、年に1、2人しか来なくて、一般の人には使い勝手が悪い。うちのほかのホテルでもロッカーやリネン庫になっているのが現実だ」
――いつごろから、無断改築をしているのか
「うちも創業当初は改築の際に、行政ときちんと話し合っていた。次々とホテルが建つようになって、忙しくなった。行政と話し合うと時間がかかるから。そのへんが僕の甘さだ」
――自らの責任問題は
「今辞める気はない。全部調べてきっちりと直して、世間の評価を受けてから判断したい」
「どんなちっちゃな条例違反でも、違反は違反だから、軽く考えてはいけない。時速60キロ制限の道を67〜68キロで走ってもまあいいかと思っていたのは事実。これからは60キロの道は60キロできっちりと走ると肝に銘じる」
明らかに一部現場が勝手にやった
(昔の「秘書がやりました」式)暴走、ではなくて、組織的・計画的犯行ですね。
即刻営業停止を命令できる法令がないのは残念です。
調べる必要も辞任する必要も、「肝に銘じる」必要もありません。ただちに市場から退場してもらうのが簡潔明瞭です。
とくに、遅れに遅れた後進国日本で、ようやく始まりつつあるバリアフリー化を頭から否定する姿勢は、先進国での営業に値しない企業体質としか言いようがありません。
こういった明らかな法令違反に対して、監督官庁が厳罰で制裁をしない・できないなら、それはどうしても「バレなきゃいいんだ」となってしまうでしょう。
監督官庁が動かないなら、たとえば差別に反対する団体が大規模なボイコット運動を行って、市場原理による制裁を課すことも可能です。ユダヤ人を差別する雑誌記事に対して、雑誌への広告掲載を取りやめる呼びかけたりするのはその一例です。
ある意味、「敵失」に乗じる戦略さえありえます。ビジネスホテルはたくさんあるんですから、「当社はここを使わないと決めました」と広告を打つことで、不祥事に対して厳しくやります、と消費者にPRすることもできるはずです。
ですが、そういうことをしない、「そこまではやらない」というのがこの社会の“主流派”のようで、これでは共犯とまでは言いませんが、黙認に近い姿勢としか思えません。少なくとも、断じて容認しない、という明確な姿勢はそこには存在しません。
所詮、その程度の「民度」ですから仕方がない、と言ってしまえばそれまで、ですが。
朝日がサンサンおはようさん(
電話番号が変わると使えなくなるCMフレーズあたりの挨拶)
秋田まどかさんが、
「にくきゅうピンポンのぶろぐ」で、「50音から始まる煩悩blog」と題して、50音すべてについて書くという
不思議なこと大層なことにチャレンジされていました。
で、ネタ枯れ慢性化してるウチもやってみようかと……。
あ:
あめんぼ赤いなあいうえお……違うか(笑)。
朝日のア、イロハのイ、上野のウ、アルファ、ブラボー、チャーリー……フォネティックコードやったらあっという間に埋まりますね
(当たり前です)。
……遊んでないで本編入ります(笑)。
【アル】
アラビア語の「アル」は定冠詞で、英語の「The」に相当します。「アル」なんちゃらというのはアラビア語起源のものが少なくありません。例:アルコール。
「アルカイダ」は言うまでもありませんね。
【悪の枢軸】
ブッシュ大統領が演説で使った、ほぼ間違いなく歴史に残る一句。
実際は第二次大戦の枢軸国
(日独伊)のような緊密な連携などあるはずもないのですが、分かりやすく「敵か味方か」の構図を示して見せたために、強い印象を与えました。
もしかすると20世紀の「真珠湾を忘れるな」と同様に、この21世紀前半をまとめるキーワードになるかもしれません。
【アセチルサリチル酸】もしくは【アスピリン】
頭痛薬として知られる鎮痛剤。強い酸性のため胃を痛めやすいものの、きわめて安価で効果が高く、副作用もほぼ出尽くしているためにかなり気軽に用いられます。血小板阻害作用があり、出血が止まりにくくなる副作用があるため、手術
(抜歯含む)の前の服用は回避すべきだとされていますが、この副作用が逆に脳梗塞の予防に使われてもいます。
……あちらは「50音から始まる煩悩blog」なのに、こちらはなんだか事典というか、ビアスの
『悪魔の辞典』
と化してきているような気が(苦笑)。
い:
【生きるか死ぬか、それが問題だ。】
「ハムレット」の「To be or not to be……」ほど、坪内逍遥以来訳文がさまよった英文も珍しいでしょう。
もっとも、古いテレビ世代は、名訳の例として、「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」
(アポロ11号・アームストロング船長 "That's one small step for [a] man, one giant leap for mankind.")を思い出すかもしれません。超ベテラン通訳者の西山千氏の訳がほとんど一発で決まった感があります。
前半の「for a man」の「a」が聞き取れなくて
(西山氏によれば録音テープを何度聞きなおしても入っていないとのこと)、対語になっているかどうか自信がなかったそうですが、同じくテレビ通訳を行っていた超ベテラン通訳者の村松増美氏は、仮にaが入っていなくても対句であるのは明らかだった、と回想しています。
【イクラ】
鮭
(サケ)の卵のこと。
ロシア語由来。というか、ロシア語ではイクラは単に卵の意味で、サケに限りません。お正月の「数の子」も同じ扱いです。黒いイクラとも言われるキャビアはロシア名産として有名ですね。黒海で産出される高級キャビアはとくに有名で、なんでもヤルタ会談の際にチャーチル・英首相はキャビアをむさぼり食っていたとか。
卵や内臓部にはコレステロールが多いことは現代では常識で、それを考えるとキャビアにウォッカってどうみたって健康に悪そうですが、チャーチルは随分長生きしています。
【イラク】
現在の紛争地域の一つ。
チャーチル英首相のはからいで王制にしたものの、革命でひっくり返り、その革命政権をサダム・フセインが転覆するという歴史をもつ。
というか、パレスチナをめぐる「3枚舌外交」
(マクマフォン書簡、バルフォア宣言、サイクス・ピコ協定)といい、その後のイラク・ヨルダン王制といい、
「あんたが作ったんでしょ! 最後まで責任とりなさいよ!」 と思わず言いたくなるのは私だけでしょうか。
【イスラエル】
中東地域で常に問題になる国。シオニズムの流れの中で、そこにいた人を押しのけて建国した経緯をもつだけに、存在そのものを認めない国もあります。
パスポートにイスラエルの入国スタンプを押されてしまうと、存在を認めないアラブ各国から入国拒否を食らうのは有名な話です。イスラエル側も心得ていて、入国時に「押さないで」と言うと、パスポートのほうではなくて別の紙にスタンプして、その紙を出国時に回収して終わり、という便宜的手続きがあります。
【イントロダクション】
導入部。往々にして説明しないと趣旨が分からない悪文の言い訳に利用される。「アブストラクト」も参照のこと。
……って、そんな悪態ついちゃうと『悪魔の辞典』みたいになっちゃいますね(苦笑)。
【インスパイア】
略っ!(笑)
う:
【ウクライナ】
旧ソ連邦に属した国の一つで、選挙による民主革命を実現。ロシアの現プーチン政権の頭痛の種のひとつ。
というよりも、「ソ連邦」の頭痛の種がそのままプーチン政権の課題になっているところに、プーチン政権の問題が露呈しているともいえます。
これを書いている最中にも、ロシアがウクライナ経由の天然ガスルートを止める、いや回復する、という動きがありました。
【得べかりし利益】
事件や事故などがなければ得られたはずの利益のこと。逸失利益ともいう。
交通事故の損害賠償額算定でおなじみですが、ライプニッツ方式とかなんとか、あったであろう収入からあったであろう支出をマイナスするのに算定方式がいろいろあります。
テレビドラマ「FBI 失踪者を追え!」最終話では、これが問題になりますが……。
「一人の生命は、地球よりも重い」
(最高裁判決文)とはいいながら、カネによってしか救済し得ない現実もあります。
【憂さ晴らし】
個人的にはお買い物ですけれど、これは結構危ないかもしれません(笑)。
え:
【エルサレム】
イスラエルの都市。イスラエル自身は「首都」としていますが、東エルサレムの問題もあり、国際的にはテルアビブに大使館などを置いています。
本来はヘブライ語の「エル・サレム」、アラビア語で「アル・サラーム」、ともに「平和の都」の意。たいへん皮肉で悲しい話です。
【エントロピー】
熱力学第2法則は「エントロピーは増大する」とし、永久機関の存在を否定しています。乱暴に要約してしまうと「覆水盆に帰らず」。コップの中の水がひっくり返って床を水浸しにすることはあっても、床の水が自然にコップの中に集まってくることはありません。床の水を回収する手段はいくらでもありますが、そのためにはより多くのエネルギーを消費することになります。
このエントロピー増大の行き着くところ、モノはすべてが壊れ、暖かいものと冷たいものは同じ温度になり、何も新しく生じない状態になることが予想され、これを「宇宙の熱力学的死」と呼んでいます。重力作用や不確定性原理によって解決しうるのではないか、などと宇宙論で取り上げられています。
【易】
占いが有名ですが、四書五経の一つ。宇宙の生成死滅すべてを陰陽の組み合わせ(八卦)によって説明しています。よく言う「乾坤一擲」
(けんこんいってき)の「乾坤」とは、易経の最初と最後、陽と陰の極致の両方をとったもの。
【エピローグ】
まとめ部分。まとまりがつかない作品によく見られる形式のひとつ……あ、『悪魔の辞典』風の味つけはやめます(笑)。
「エピ」は「後ろに」「上」を意味する接頭語
(ギリシャ語)で、反対は「前に」を意味する「プロ」。例、エピゴーネン、エピネフリン
(腎臓の上にある副腎から産生されるホルモン)。主題の上に乗っかってくる話が「エピソード」。
エピローグに対して前につけるのが「プロローグ」。先に考える性分で、天界から火を盗んで人間に知恵を与えたのがプロメテウス
(ギリシャ神話)。
プロモーションといえば、本番の前に宣伝などをすること。あらかじめお金を払ってあるのがプリペイドカード。
女性の憧れ
(?)「プロポーズ」
(propose)は、契約の申し込みproposalと同じなんですが、それじゃ夢もロマンもないかしら(笑)。
カウンター・プロポーザルといえば、米英の契約法で提示された条件に対して、こちらから別の条件をつきつけること。たとえば「1個1000円で合計100個買いたい」と言われたときに、「200個なら1個あたり1000円にできるが、100個なら1個あたり1500円になります」というもの。ただし、単純に断るのと違って、決定権は相手側に渡るとされます。
お:
【オーストリア】・【オーストラリア】
間違っちゃいけないのに間違えやすい国名の例。
昔、ワインへの不凍液混入事件で、民放アナウンサーがこの二つをごっちゃにしたのを怒ったNHKアナウンサーがいましたが、オーストラリアもワインを作っているので確かに国際問題になりかねません。
【温故知新】
「ふるきをたずねて新しきを知る」
(『論語』
)。
シャーロック・ホームズ
『緋色の研究』
で、ホームズ先生が言う
「日の下に新しきものなし」 は、何だか悲観的に聞こえないこともないですが、人間のやることには一定の法則性があるとすれば、過去の類例を知ることで新しいケースを知ることができる、というのは事実でしょう。
【オミット】
省略のこと。日本語資料の「(略)」は、アメリカの公文書では「(Omitted)」とされているのをそのまま訳出したもの。
……この企画も、カ行以降オミットしていいですか?
(こらこら)
か:
【核】
中心部分
(コア)を指すコトバのはずが、「原子核」から、原子力、とくに核兵器を指すことが多い。
核磁気共鳴
(NMR)は、別に放射線物質を使うわけではありませんが、X線を使うCTなどとまぎらわしいため、「核」を外して「磁気共鳴画像診断」
(MRI)と訳されるようになっています。
【カザフスタン】
旧ソ連邦に属した国の一つ。……これやってると埋まっちゃうんじゃない?
(苦笑)
き:
【聞こし召す】
酒に酔うことの上品な表現。
実は、御屠蘇代わりのドイツワインでただいま結構……(笑)。
【金】
キン、Gold。
そういえば、フロイト先生自らの体験で、英語を習っていて、英語とドイツ語で同じなのに「Gold」を聞いた例を、英語の先生のネックレスに触りたかった潜在欲求によるものだ、と分析していました。
1kgの金塊(インゴット)に触ったことがありますが、「重い」と言ったら笑われました
(言うまでもなく1kgに変わりはないです)。
かつて、胡椒と金が同じ重さで取引されたことは有名ですが……いま金の価格上がっているから、現在の価格で換算するのは問題があるかもしれません(笑)。
く:
【苦笑】
にがわらい。往々にして語尾を濁したいときに「(苦笑)」とカッコ書きで使用。
あまり多用すると文章表現が乱れますね。
【クロルプロマジン】
抗精神病薬の一種。統合失調症
(もと「精神分裂病」)に始めて効果を発揮した歴史的な薬で、現在でも使用される。
【グリチルリチン酸二カリウム】
と、歌うCMありませんでした?(笑)
「メチルホスホン酸ジクロリド」でも何でも良さそうですけれど
(もっと他にマシな例があったような気も(苦笑))。
け:
【ケルビン】
19世紀の科学者。絶対温度「K」として名を残す。
なお、「元素が他の元素に変化することはない」と言い切ったケルビン卿の死の翌年、ラザフォードらが原子崩壊の論文を発表しています。老大家の老害という意味では、生化学に対するウィルヒョウ
(病理学)の攻撃も同例で……前に書いた記憶が(笑)。
こ:
【恋】
『広辞苑』第5版
によると、
一緒に生活できない人や亡くなった人に強くひかれて、切なく思うこと。また、そのこころ。特に、男女間の思慕の情。
だそうで、どうやら、かなってしまうものは広辞苑の定義では「恋」ではないらしいです(笑)。
「故意」がいつも変換候補の上位に来るウチにはあまり縁のない言葉(笑)。
【ゴア】
米クリントン政権当時の副大統領。のち2000年大統領選で民主党候補として出馬するが、僅差でブッシュ現大統領に敗れる。
さ:
【三点リーダー】
記号の「……」のこと。点が二つの「‥‥」もある。両方とも、二文字分使うことになっている。
個人的には、「・」
(ナカグロ)で3つ打つ使い方
(「・・・」)はどうも落ち着きません。
♪古い奴だとお思いでしょうが
【サルバルサン】
何かの戦隊ものみたいですが
(おい)、そうではなくて、史上初めて
(1910年)、人類が手にした感染症化学治療薬。梅毒スピロヘータに有効。
砒素が含まれているために副作用が激しく、現在ではほとんど用いられません。
し:
【実存】
サルトル「人間においては、実存が本質に先立つ」。
人間はこうあるものだ、という本質
(=定義)より先に、まず生まれてしまうということ。モノは何らかの目的を持って作られるのに対し、ヒトはそうではない、と。サイコロのように投げ出されて生まれてくる、とも。
目的なしに生まれてきた人間が、どう生きるかは大きな問題です。
【質問】
おべんちゃらで相槌の代わりにすることもあれば、真実を暴くために刃物よりも鋭く迫ることもある言葉。
欧米では「質問はありませんか?」と聞かれて、何もなければ話を聞いていないのと同じとされるのが通例。話を理解していなければ質問なんかできませんから……。
【上院】
アメリカ連邦議会の二院のひとつ。日本の参議院と違い、州の代表という意味から人口に比例していません
(各州から2人ずつ選出)。
す:
【スチュワーデス】
民間航空機の女性客室乗務員。
性差別の問題から、現在ではフライト・アテンダントまたはキャビン・アテンダントと呼ぶのが普通。
なお、女性の「スチュワーデス」に対しては、男性は「スチュワード」と呼んでいました。女性形の末尾esは、ホスト・ホステス、アクター・アクトレスと同じ。
制服系の萌えの対象になるのかもしれませんが、職業柄ドジっ娘属性はカンベン願いたいです。看護師さんも同じですけれど、やっぱり生命かかってる職業はねえ(笑)。「お水ひっくり返しちゃいました」から恋が始まることはあるとしても、「酸素マスクをドロップさせちゃいました」「点滴引っこ抜いちゃいました」では生命が終わる危険がありますから。
【推定無罪】
判決が確定するまで、刑事被告人は無罪と考えること。
どう考えても有罪扱いしてるだろう、と思えるマスメディア報道が少なくありません。
もっとも、これは逮捕・起訴したら有罪に持ち込む確率が高い日本の警察・検察システムだけの問題ではなくて、アメリカでもO・J・シンプソン事件、マイケル・ジャクソン事件で問題になりました。
最近では、テレビドラマの影響で、問題の本質とは関係のない科学的証拠の提出を陪審員が求めるケースが相次いでいるとされ、「CSI効果」として問題になっています
(ロイター通信などの報道による)。
せ:
【世界貿易センター】
マンハッタンにあった、2つの超高層ビル。2001年同時多発テロで2機の民間機が突っ込み、火災ののち崩壊する。
そ:
【算盤】
テレビドラマ「ザ・ホワイトハウス」
(第3シーズン)のサム・シーボーン広報部次長によると、「ソロバン使える男ってカッコいい」そうですが、どう思います?(笑)
個人的には電卓使いです。
「1+1をソロバンで計算せよ」とは、暗算に頼ることへのエンジニアリングの警鐘で、今なら「電卓でせよ」だ、と伊藤健一さんが書いています。
【「そんなことはない」】
インターネットラジオ「金曜マッカーサー」で、梶田夕貴さんの口癖。
た:
【ダイヤモンド】
ダイヤモンドに目がくらみ……とは有名な台詞ですが、確かにキレイなのは事実です。光を反射するから目がくらむのも分からないではないです。
単なる炭素のかたまりなんですけれどね。
「こんな四十グレーンばかりの炭素の結晶が人殺しを二度、硫酸浴びせを一度、自殺を一度、窃盗にいたっては数しれずおこしているんだぜ」
(「青い紅玉」『シャーロック・ホームズの冒険』
所収)
宝石のダイヤの価値を決める「4C」とは、クレアティ
(透明度)、カラー
(色)、カラット
(重さ)、カット
(形状)だったかしら。要するにP
(Price、値段)で分かるような気がするのは乱暴でしょうね(笑)。
工業用途でも多用されます。昔、LPレコードの再生機の針先に工業用ダイヤモンドが使われていたのを知っているのは、もう少数派かしら。
【タミフル】
抗ウイルス剤(インフルエンザ治療薬)の商品名。
流行の爆発が懸念されるトリインフルエンザに対する唯一の切り札とされ、品不足が問題になっている。
ち:
【知能指数】
知能指数(IQ)、なんか最近また流行っているようですけど(笑)。
元はフランスの精神科医ビネーが作ったもの。当初は、成人する前にIQは固定されて終生変わらない、とされていました。そのため、知能指数の算定式は、「精神年齢
(知能年齢)を実年齢
(生活年齢)で割る」
(精神年齢と実際の年齢が同じならIQは100)形になっています。
現在では、成年後の変化も見逃せないため、年齢について修正を行うようになっています。WAIS方式はその一つですが、犯罪者などの特殊ケースは別として、実際はなかなか厳密な検査はできません。
正直、目安にしかならないので、IQ150とIQ130で本当に差が出るか、というと難しいところです。検査法によっても異なりますが、160程度が上限で、それ以上の数値が出ても“参考記録”扱いがいいところです。
昔々、『美少女戦士セーラームーン』の天才少女こと水野亜美ちゃんについて、「IQ300」といったら精神年齢は実年齢の3倍だから42歳か?という笑い話もありました。
つ:
【椎間板ヘルニア】
とっても痛い病気です(苦笑)。
『ヘルベルト・フォン・カラヤン』
によると、カラヤンも二度これで死にかけているとか。カラヤンの場合は腰椎で一度、頚椎で一度の計2回で、後者では延髄に食い込んで危なかったそうです。
腰椎椎間板ヘルニアでも場所によりますが、一般的には生命や神経障害
(麻痺など)の危険を惹き起こすほど悪質なものは少ないです。とはいっても、軽視できる病気ではありませんので、痛みを感じたら信頼できる整形外科医を早めに受診しましょう。
【ツァラトゥストラはこう語った】
ニーチェの作品。
ですが、「〜はかく語りき」の昔の題からすると、「〜こう語った」ではありがたみがないような気がします(笑)。
「ツァラトゥストラ」が言いにくいために言い間違えることがありますが、元は「ゾロアスター」
(拝火教の教祖)をドイツ語読みしたものです。
【積ん読】
……多いんですよ(苦笑)。
積んであればまだいいんですが、重力にしたがって落ちる落ちる。熱力学の第2法則には敵わない、と嘆いていても仕方ないんですけれど(笑)。
て:
【てっしー】
NHKワシントン支局の手嶋龍一支局長のこと。
2001年の米国同時多発テロの際、噛みまくりの語録が話題になったりしました。
最近あまり見かけないような気が……。
と:
【逃避行】
逃げること。
「愛の逃避行」という使い方が多いですが……昭和の時代、サハリン経由でソ連
(当時)に「愛の逃避行」をした人がいましたが、哀れ彼氏のほうはスターリンの粛清にあって銃殺に。
な:
【ナショナル・エンクワイラー】
デタラメ書くことで有名なアメリカの雑誌の一つ。
ウラを取らないことで知られているので、自分の確認について「ナショナル・エンクワイラーと違ってちゃんと確認しました」と冗談めかしていうこともあります。
に:
【日本学会事務センター】
日本の各種学会の事務運営を受託していた財団法人。不透明な資金運用が明らかになって破産。
資金難の学会には、大きな損害でした。
ぬ:
【濡れ落ち葉】
ひどい表現もあったもんだと思いますが……。
まあ、男女問わず、真剣勝負をやめて休息モードに入ってしまうと、自然とダレて、気づいたときには何の魅力もない、という状況に陥るのかもしれません。
ね:
【ね?】
インターネットラジオ「かかずゆみの超輝け大和魂」で、リスナーから指摘された、かかずゆみさんの口癖。
放送で、何回言ってるか数えてみなさい、とリスナーに挑戦したところ、翌週放送分でカウントしたリスナー投稿を受けていました(笑)。
言われれば数えてみたくなるのが人の常ってもので……要するにウチでも数えてみたんですよ、数取器あるから(笑)。
もっとも、数えている最中で、「〜ですね」のように語尾についているものと、間投詞として「〜、ね、〜」と入るものを区別したくなって、四連式数取器で分類したくもなったんですけれど。
「(大統領スピーチの)ワード数まで出るんですか?」
(「ザ・ホワイトハウス」第2シーズン)
【ネイチャー】
イギリスの権威ある科学論文誌。
の:
【ノン】
否定を意味する接頭語。
「ペルソナ・ノン・グラータ」とは、「外交上好ましからざる人物」のことで、国外追放にするだけの証拠がなくても、外交関係上お引取り願いたい場合に使います。
たとえばスパイ容疑で国外追放というと、裏付け証拠を固めるのが大変ですが、「クロ」を立証するよりも先にとにかくその人物にいてほしくない場合、外交関係に支障があるから、という灰色の判断でできることになっています。当然、相手国は反発するでしょうが、関係維持のために「自主的に」退去させるのが通例です。
「外交関係に関するウィーン条約」第9条参照。
は:
【ハイドロ】
水を意味する。水圧
(ハイドロリック)から、「油圧」のことも指す。
JAL123のボイスレコーダ「ハイドロ全部だめ?」は有名。
【判決】
裁判の結論。民事訴訟法では、判決のうち、「主文」の部分だけが法的な効果をもつとされる
(既判力)。
判決と似て非なるものに、連邦大陪審の評決
(アメリカ法)がある。また、決定・命令も判決とは異なる。
判決が不服の場合、上級裁判所に対して上訴することができ、控訴と上告という。決定や命令に対しては「抗告」ができる。
ひ:
【ヒヤリハット】
「冷やりとした」「はっと気づいた」など、事故に至らずにすんだ小さなトラブルのこと。
「1つの大事故の影には29の小さな事故があり、その裏には300の小さなトラブルがある」とはハインリッヒの法則として事故調査の常識。
つまり、普段の「危なかった」経験を見逃さずに、教訓として蓄積すれば、大きな事故は防げる、というわけですが、やたら責任追及ばかりに気を取られると、関係者が保身に走って貴重な経験が葬られる危険があります。
ふ:
【不確定性原理】
2つ以上の物理量(たとえば位置と速度)を正確に計測することはできない、というハイゼンベルグの理論。
前にSF映画で、「恋愛方程式は、相手のことを考える時間マイナス自分のことを考える時間で与えられ、結果がプラスならば恋愛状態にあるといえる。……不確定性原理にはかなわないが」といった台詞があったと記憶していますが
(映画のタイトル失念)、日本語版台本の訳者がハイゼンベルグをそのまま英語読みの「ハイゼンバーグ」にしていたので違和感がありました。
オランダ出身の数学者、ナイエンハイス(Albert Nijenhuis)君の名前の読み方に戻ろう。
彼がオランダ出身であることをよく知っていれば、これを正しくナイエンハイスと読むであろうが、そうでないと大へんである。
イギリスの人は、ニイエンヒュイス
ドイツの人は、ニイエンフイス
フランスの人は、ニイアンユイ
と読むかもしれない。
ところで、
「ではアメリカでは彼をどう呼ぶか」
という問題に対する正解は、
「アルバート」
というのが正解だそうである。
(矢野健太郎『ゆかいな数学者たち』
)
へ:
【ベーレンアウスレーゼ】
ドイツワインの種類の一つ。ブドウの粒を一つずつより分けて生産されます。
甘くて美味しいです……いま飲んでたりします(笑)。
「お酒は二十歳になってから」(笑)
ところで、フランスのワイン消費量は、以前の1人あたり週2リットルから半減してしまった、とフランスF2が伝えていましたが……1人が1週間に1リットル飲んでれば十分多いんじゃないかと思ったのは私だけでしょうか?(笑)
ほ:
【本】
数ある衝動買いの対象の中でも、もっとも誘惑されます。
実際は「積ん読」になりがちなんですが……。
ま:
【マスク】
覆い隠すこと。また、鼻や口を覆う医療器具の一つ。
SARSの流行時、アメリカの「N95」規格のマスクが売れましたが、元は外科手術に関わる医療従事者向けで、素人さんが使うと息苦しいでしょうね。
サ変動詞で「マスクする」というと、症状などを覆い隠す意味になります。用例、「頭痛薬の作用で本来の痛みがマスクされている」。
み:
【ミス】
過ち、誤り。ミステイク。
ブッシュ大統領語録の「過誤小評価」は、Misunderestimadeという言葉を作ってしまったものです。
(Misunderstand誤解する+Underestimate過小評価する=過誤小評価?)
自らこれをネタにしようとして、さらに「私は新しい言葉を作った、たとえばMisunderstandだとか」と、ちゃんと存在する言葉を使ってしまった二段落ちもあります。
「私はブッシュよりはまともな英語を話す」("I speak better English than this villain Bush")と言ったサハフ・イラク情報相
(当時)、いま何処。
む:
【ムンテラ】
ドイツ語のムント・テラピーの略で、医師による患者への説得やアドバイス、とくに告知のこと。
「医者のムンテラ」といえば当てにならない・不十分なことの例え? それはあんまりでしょう(笑)。
め:
【メイド】
日本語マスメディアの表記基準では「メード」。
昔風にいえば「女中さん」ですけれど、萌えの対象になっているのはご案内のとおり。
も:
【モロトフカクテル】
飲みものではありません(笑)。
調合法は……書くと問題になるのでやめておきます(苦笑)。
モロトフはソ連・スターリン時代の外務大臣。
や:
【やるせない】
「やるせない」は口語で、文語表現では「やるせなし」。
ですから、
「♪月にやるせぬ わが思い」 という名曲「影を慕いて」の歌詞は、実は間違いです。
ゆ:
【雪】
首都圏ではあまりお目にかからず、憧れの的になるものの、実際に降るとえらい迷惑するもの。
少量の積雪で交通機関がマヒすることから、富士山の噴火などは大規模でなくても、火山灰だけで首都圏機能がアウトになる、とも言われます。
慣れない人が積雪地帯で遊んでいて、足まで埋まってしまうとなかなか這い出せないので要注意です。
よ:
【夜更け】
主な活動時間。
(こらこら)
夜中というより未明に近い時間帯が多いですけど、米国東部時間のせいにしといてください(笑)。
「私の7歳の子どもが、『ナイトライン』はABCで放送される一日を締めくくるニュース番組ならば、なぜ『グッド・ナイト・アメリカ』にならないのか聞いていました。番組名を変える気はありません。……ABCニュースを代表して言います、“グッドナイト、アメリカ”」 とは、「ナイトライン」新アンカー陣の一人、シンシア・マクファーデンさんの第1回の言葉。
これ「グッド・モーニング・アメリカ」という朝のABCのニュース番組があることを知らないと理解しにくいですが……。
おはようからおやすみまで、ニュースを伝えるアメリカABCテレビの提供で……違いますね(笑)。
【四つの署名】
推理小説「シャーロック・ホームズ」シリーズの第2作品、長編小説。
新潮文庫版の訳者、延原謙氏のあとがきによると、
ここに訳出したのは、ドイルとしてはホームズ物語の第二作にあたるThe Sign of Fourであって、最初発表されたのは一八九〇年二月号のリピンコット・マガジンであった。そのときはFourのまえにtheがついていたが、のちに単行本にするとき、作者がこれを取りさったといわれる。探偵小説にあっては、題名のつけかたも作者の苦心するところで、題名をみて内容のわかるようなのはむろん困るし、そうかといってまるで無関係な題もつけられない。そこでまあおや何だろう? と読者の好奇心なり探索欲なりを刺激するような題を選ぶことになるのであろう。
その意味でおそらく冠詞をとりさったのであろうと思うのだが、日本訳の題名を『四つの署名』としたのもけっしてうまくないと考えている。サインにはほかの意味もあるので、「おや何だろう?」の原因にもなるが、署名という日本語にはほかの意味がないからである。それでも昔やったように、『四人の署名』とするよりは、いくらかまさっているだろうが。
(延原謙訳『四つの署名』
)
とのこと。
確かに海外作品のタイトルの訳には悩まされますね。見てるほうはテレビドラマでも映画でも「そういう訳にするのか」と興味をもって見るだけですが。
ら:
【ランドサット】
観測用人工衛星の一つ。
鮮明な映像を見せられると国境の無意味さを痛感します。
り:
【倫理】
日本語・英語で問題になりやすい警戒ワードの一つ。
日本語の「倫理的には問題」は、法には触れないけど責任を感じる、ぐらいの軽い意味に使いがちですが、神のいる欧米に向かっていうと大問題になります。
【硫化水素】
ガスの一種。毒性が極めて高く、しばしば「ノックダウン」と呼ばれるほど瞬時に意識を失ったり、即死する事故を起こす。また、救出に向かった人間が倒れる二次・三次災害が起きやすい。毒性は青酸ガスとほぼ同等とされる。
長時間いると臭いがマヒするとかトンチンカンなコメントがあったようですが、それは濃度が低いときの話で、高濃度を吸い込めば気づくもなにも一瞬で意識がなくなります。
中毒学では「脱出限界濃度」といって、気づいてから動けなくなるまでのギリギリの濃度を数値で表しています。臭いで「危ない」と気づいても、身体が動かなくなって逃げられなくなることがあるためですが、これは無味無臭のガスでは意味がありません。
脱出限界濃度を超えていると、気づいたところで動きがとれなくなっているので自力で脱出することはできません。「気づかなかった」のと「気づいたけど動けなかった」のは、結果だけ見ると似ているようですが、まったく異なります。
る:
【ルフトハンザ航空】
ドイツの航空会社の一つ。
……「困ったときの航空会社頼み」は反則ですかね(笑)。
れ:
【連想ゲーム】
NHKのクイズ番組。
再放送があるのはクイズ番組としてどうかと思いましたが……。
「壇さん大和田さんは、壇さん」なんか、もう知らない世代も多いでしょうね(笑)。
ろ:
【ロイター通信】
AP通信
(アメリカ)、AFP通信
(フランス)と並ぶ、世界最大のニュース通信社のひとつ。
世界各地に特派員がいるため、ニュースが非常に速い。
日本語の新聞各紙が「ロイター通信(電子版)が伝えた」と書いているのを見ると、要するにウチで見ているのと同じものか、と思ってしまいます。
わ:
【ワシントン・ポスト】
ニューヨーク・タイムズと並んで、アメリカのオピニオンリーダー的な新聞のひとつ。
とはいえ、日本の新聞と違って、これらの新聞の発行部数は決して多くはありません。
ウォーターゲート事件を暴き、
映画
にもなった
『大統領の陰謀』
のボブ・ウッドワードさんはここの記者です。
【惑星地球の……】
アポロ11号の銘板には、
「惑星地球の人類、ここに月への第一歩を印す。我等、全人類の平和を希求して来れり。」
と書いてある、と、ゲーム
『夜明け前より瑠璃色な』
(註:18禁)でも引用されています。
が、これが定訳なのかどうかは分かりません。
NASAのサイトに写真があるので、原文を見ることができますが、
Here Men From Planet Earth
First Set Foot Upon the Moon
July 1969 A.D.
We Came in Peace For All Mankind.
となっています。
前半「1969年7月、ここに、惑星地球よりの人類、月に第一歩を印す」はいいのですが、
「We Came in Peace For All Mankind.」 をどう訳すかが問題で、「
(平和を)希求して」に直接対応する部分が見当たりません。
直訳すれば、「我等、全人類のために平和のうちに来た」で、ベトナム戦争の最中に皮肉な話だ、という解釈も成り立ちます。
ところで、Mankindはいまでは使えない言葉です。
性差別の問題があるからで、Humanとするのが普通ですね。
なお、Planetを「惑星」と訳すか、「遊星」と訳すか、当初は議論というか流派があったようです。延原謙氏のシャーロック・ホームズシリーズでは、「遊星」を使っています。
要は逆行現象のように見かけ上動き回るからですが、それを「惑う」と見るか「遊ぶ」と見るかで分かれたのでしょう。もっとも、「遊学」というように、「遊」は「あそぶ」だけではないのですけれど。俗に東大系が「惑星」を使い、京大系が「遊星」を使ったとも言われますが、そこまでの語源探求はパスしておきます(笑)。